意地悪な子の心理は? どう対処すればいい?

読書感想文を書く小学生たちと、昼食のレシピ

意地悪のないクラスにするには…

意地悪な子は、どうして意地悪をするんでしょうか。

単純にかまってほしいから。
自分も意地悪をされたから。
上手に友達が作れずにイライラしているから……。

等々、意地悪をする子の心理は、いろいろあるように思います。

なぜ意地悪な子がいるのか。
意地悪のないクラスにするには、どうすればいいのか。

当クラブの小学4年生の女子生徒が、この問いに真正面から向き合い、その答えを絞り出して考えてくれました。

以下は、本日の読書感想文書き方教室における、生徒とのやり取りです。

先生:「意地悪な子って、どうして意地悪をするんだろうね?」

生徒:「分からないけれど、読んだ本の中に、こんなことが書いてあったよ」

『ココロ屋 つむぎのなやみ』を読んで


その本とは、梨屋アリエ作『ココロ屋 つむぎのなやみ』。小学3年生の主人公が、いつも意地悪なクラスメートに、自分も意地悪をして仕返しをしてやろうと、ココロ屋という心を入れ替えてくれるお店へ行き、意地悪な心を手に入れるというお話です。

生徒が教えてくれたページには、こんなことが書いてありました。

意地悪をして仕返しを果たした主人公は、これまで意地悪をしてきた相手が困る姿を見て、自分が少し強くなったように思った――と。

「この部分、とても大事なポイントだよね」と言って、生徒といろいろと話し合いを進めました。
すると、以下のように議論が煮詰まってきたのです。

①意地悪をして、自分が強くなったと感じるなんて、やっぱりおかしい。

②意地悪なんかせずに、もっと違うことで、自分が「強い」と感じられたらいいと思う。

③強くなるということは、自分に自信がつくということ。

④クラスのみんなが自分に自信を持てるように、得意なことや頑張っていることを、みんなで「すごいね」って褒め合い、認め合えば、みんな自分に自信が付いて、意地悪なんかしなくなるかも。

⑤結果、意地悪が起こらない素敵なクラスになる。

いかがでしょうか。

小学4年生の女子が、こんなことを考えてくれました。

ひいては、これは大人の世界にも当てはまることかもしれません。
意地悪をしてくる人がいれば、その人自身に何らかの自信をもってもらえるように、周りの人たちが協力して見守ってあげましょう。
つまり、精神的な意味で大人になれるよう、心をかけて育ててあげるのです。

職場における「育成の教訓」にしたいと思った方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

本日も、子供との真剣なディスカッションから、大切なことを学ばせてもらったように思います。