人の長所は妬みの対象? 素直に認めてあげられる?

読書感想文を書く中学生たちと、昼食のレシピ

『十字架』を読んで

「長所とは、その人の良いところであって、認められるべきところのはずです。でも、その長所があるがゆえに、人に妬まれ、心を傷つけられることだってあると思うんです」

これは、当クラブの中学2年生の女子生徒が語った言葉です。

今日は、読書感想文書き方教室・中学生の部でした。

個別に読んできた図書の感想を引き出す中で、冒頭の言葉は出てきました。
この夏、彼女が手にした本は、重松清著の『十字架』。
いじめを題材とした小説です。

長所がもたらす〝負の側面〟

この本を読む前にも、彼女は、長所がもたらす〝負の側面〟について、いろいろと考えていたそうです。
それでも、きっぱりと、こう言いきりました。

「友情を育むうえで大切なのは、相手の短所を見るのではなく、やっぱり長所を見つけることだと思います。そして、それを妬むのではなく、そのまま受け入れ、付き合っていくことです。私は、相手の長所を見つけたら、それをずっと、胸に留めるようにしています」

中学生の子が、しっかりとした考えをもって、人間関係の中を歩み抜こうとしている。その姿と言葉に、かえって、こちらが学ばせていただいたような気分になりました。

この日参加したほかの子たちも、中学生ならではの視点から、友情の築き方について、いろいろと語ってくれました。

読書感想文の書き方を教えるこの教室。
大切にしているポリシーは、自分のいまの気持ちを素直に表し、それを文字にするということです。

中学生のとき、どんな問題に向き合い、何を考えて日々を過ごしていたのか。
読書感想文は、それを記録する大切な思い出になると思うのです。

明日は、小学校低・中学年の部が行われます。

子供が考えていることから、大人が学ぶことはたくさんあるような気がします。

今日は、そのことをつくづくと感じさせられた一日でした。

この日の昼食はカレー。おやつには、シュークリームが出され、笑顔いっぱいの生徒たちの姿がありました。